お六櫛 - 木曽に伝わる伝統工芸の逸品
伝説から生まれた癒しの櫛

お六櫛の歴史は300年以上前、1700年に遡ります。
木曽の美人として名高かった「お六」がいたそう。
お六はひどい頭痛もちだったといいます。あまりにも頭痛がひどいので、御嶽山に祈願したところ「みねばりの木で櫛を作り髪を梳きなさい」という御告げを受けました。
その教えに従った彼女の頭痛は見事に治癒したといわれています。
以来、「みねばり」「つげ」「柞(いす)」の木を用いた櫛が「お六櫛」として伝統を守り続けています。
職人技の結晶

当サイトでは、お六櫛の発端にもなった「みねばり」の木と、加工が難しいと言われている「柞(いす)」の木から生まれた逸品をお取り扱いしています。どれも、ひとつとして同じものがない手作業による櫛であり、一本一本の歯が熟練の職人の技によって削り出されています。
皇室にも認められた卓越した技術
当サイトのお六櫛を制作した職人は、皇后陛下が祭祀の際にお使いになる櫛も手がけた名工です。高齢となった今も技を磨き続け、限られた作品を全国の展示会で発表しています。
本来であればお名前を掲載させていただければというところですが、こちらの方は現在、多方からお取引の提案を受けているものの、生産数に限りがあるため、全てお断りしていらっしゃるとのこと。そのため、名前は出さないで欲しいというご希望です。
幻となりつつある伝統美
お六櫛の素材となる木は、櫛として使用できるまでに約100年もの成長期間を要します。現在、行政方針により原材料となる木の伐採が制限され、県外から取り寄せた木材も密度不足で適さないことが判明しています。
職人の高齢化と減少、材料調達の困難さから、このような伝統工芸品は今後ますます希少になることが予想されます。日本の美と技を後世に伝える貴重な一品をぜひお手元にお迎えください。